「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド white light/white heat」

ポップ・アートの旗手である現代美術のアンディ・ウォーホールが見出してプロデビューしたバンドがヴェルヴェット・アンダーグラウンドです。
これは彼らが1968年に発表した、2枚目のアルバムです。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドというグループの音楽には、色々な要素が入っているように感じます。
まず、メンバーのうちルー・リードという後にロックの世界で名声を獲得することになるメンバー、この人は詩人のようで、背景にはチャールズ・ブコウスキーやアレン・ギンズバーグのようなアメリカ現代詩の存在を感じます。
ギンズバーグもニューヨークですが、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドもニューヨークで、詩にはニューヨークの地下社会で生きる若者の感覚を感じます。
このバンドのバンド名も、SM雑誌から取られたものでした。
もうひとり、このバンドでヴィオラやキーボードやベースを演奏しているジョン・ケイルの存在も大きいです。
ケイルはクラシックの現代音楽を学ぶためにウェールズからニューヨークに留学してきた音大生で、アカデミックな音楽の最前線を学ぶ学弟子でした。
これが、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの音楽を前衛的で刺激的なものにしたのだと思います。
それはダダイスティックでもあって、このアルバムで楽器はアンプのボリュームを最大にして演奏されて音が飽和している状態、2曲目では片方のスピーカーからは詩の朗読だけが聴こえ、もう片方のスピーカーからはアヴァンギャルドなロックが聴こえます。
ロックがカウンター芸術であった時のもっともすぐれた作品だと思います。